現代のフェミニストは美しくない


誤解を招いてしまう事を覚悟で書くけど「美しくない」という印象がある。
「美しくない」っていうのは、顔がとかそういう事ではなくて、
スタンスというか、あり方が。
もちろん、偏見であることは承知の上で。
あくまで、イメージの問題ではあるのだけれど、フェミニストが聞いたら怒るよね。
「もっとフェミニズムについて勉強してください」とか、言われそうである。
それとも、「こいつは馬鹿だ」と思ってあきれ返るか。
(そのほうが多いかもしれない)



でも、申し訳ないが(というのも変だけど)勉強する気にならないのだ。
何故か? 「美しくないから。」
もちろん、これは私の個人的な意見というか、見方でしかないから、
フェミニズム」が人類にとって(大袈裟な物言いだ)価値がないとか、
意味がないとか言うことではない。
もちろん、「意義」を感じて運動なりなんなりなさってる方々はいて、
それは、別にいいんだけど、私の様に、女でありながら「違和感」を感じてる人もいないわけではない、と思う。


で、「女性の為の」もの(らしい)のフェミニズムが、
当事者である女性に、こういう印象をもたれてしまうのは、
いかがなものか?っていうお話を、ちょっとしてみようと思う。



まずは、何故「美しくない」と私は感じてしまうのか?
というところから。


まず、第一に思うのは、この運動の「ゴール」が明確でないところ。
「貴女達は、一体どのような状況になったら、満足するの?」
と、どうしても思えてしまうのだ。

平塚らいてふの頃ならともかく、
現代において、本当に「男女差別」って制度として存在するの?
例えば、「女には選挙権がない」とか、「女は学校には行ってはいけない」とか、
そんな制度もうないでしょう?
今の世の中、女はなんだって出来る様になってると思うんだけど、違うの?
宇宙にだって行けるし、会社だって作れるし、子供だって産める。
「総理大臣は男だけ」とかいう法律だってないでしょう?
男女共同参画基本法」って制定されたんじゃないの?
一応、制度の上では「平等」になってると思うけど。


「国会議員の数は男性の方が多いのはおかしい、男女半々に…」とか言う人もいるけれど、
女性は立候補してはいけないという法律はない。
女性に投票してはいけないという決まりもない。

立候補するのは、自由であり、そしてもちろん誰に投票するかも自由なわけだ。
機会の平等はすでになされていて、その結果として、今の状況がある思うのだけど、違うのだろうか?
それとも、フェミニストは「議員の半数を無理やりにでも女性にすべき」とでも言うの?
それこそ、人権の蹂躙、思想の弾圧ではないのか?


「女はなんだって出来る」って書いたけど、もちろん出来ない人もいる。
例えば「宇宙飛行士になりたい」って思っても、なれない人など。
でも、それって「女だから」ってだけじゃないでしょう?
男だってなりたくてもなれない人だっている。  あたりまえだ。
これは「社会」とか「制度」とかの問題ではなくて、
個々の能力とか状況の問題だって関わってくるからでしょう?


早い話が、「自己実現とかの面でいろいろ不合理を感じているとして、
それは、本当に社会だけのせいなの?女だからってだけの理由なの?」って話である。

なんだか、フェミニストの人の話を聞いていると、「社会のせい、制度のせい」と、
なんでもかんでも「人のせい」にだけしているように聞こえてしまう。

これは非常に、美しくない印象である。





次に、
「男=強者 女=弱者」の図式。
本当にそうなのか? 
これも、昔ならばうなずけるものもあったけれど、現在においては、
必ずしもこれだけでくくれないものがあるように思う。
「男性は見る性であり、女性は見られる性である」なんて、
今はもう、崩れているでしょう?
恋愛市場においては、「女が男を選ぶ側」だなんて、もう普通のことでしょう?
DV等の問題では、被害者は女が多いけど、男だって被害にあってる人もいる。
女であることで、優位に立てたりすることだって、全くないとは言い切れないと思うのだけど。
そういうことって、なんだか「ないことになってる」という印象がある。


確かに、「男性=強者 女性=弱者」で、女性は男性に(男社会かな)に抑圧されてきた、という歴史はあったかもしれない。
でも、現代は「それ」だけでくくれるような単純な話ではなくなってきてはいないだろうか?
女性が男性を「抑圧」してるということって、皆無なんだろうか?


その辺りがなんとなく「自分のことは棚上げ状態」に思えて、これも非常に美しくない印象なのである。



もちろん、何度も言うがこれはあくまで私が「現代のフェミニズム」に対して抱く「印象」だ。


私の文章を読んだ人が「こいつ、馬鹿じゃないの?」と思うことが自由であるように、
私が「フェミニズム」に対してこういう印象を持つのも、自由である。


もちろん、「それは誤解です。フェミニズムはそんなこと主張してません」という話もあるだろうけど、
では、そのような誤解を与えてしまう主張の仕方ってどうなの? という話だってある。
最近フェミニズムや、ジェンダーフリーに対してのバックラッシュが問題にされたりしているようだけれど、
それが、フェミニズムに対する認識不足や誤解から生じるとして、では、誤解を与える側には、全く問題がなかったのか?
という話である。



理解できない奴は、馬鹿で古い観念に囚われたかわいそうな人ってだけで、終わらせてしまって良いのだろうかね?
フェミニスト」の方々はその辺、どう考えているのだろう?



ところで、どうでもいいことだけど、
田島陽子をテレビで見るたびに私は「この人はもしかして『女は馬鹿だ』って思わせるためにわざとこんなことを言っているのか?」って私はおもうのだが、フェミニストは彼女のことを、どう捕らえているのだろう?
もちろん、人それぞれに考え方はあるのだろうけど、フェミニスト全体の傾向としては、「アリ」なのかな?「ナシ」なのかな?